DeepLearning Tenjin 2024(第1回目)の参加レポート

エンジニアの伊敷です。

2024年8月5日 エンジニアカフェで行われた勉強会 DeepLearning Tenjin 2024(第1回目)に参加しました。

参加の理由

2022年にOpenAIが「ChatGPT」を発表してから世界中で空前のAIブームが始まっています。

クライマーでもAIを使ったシステム開発に着手していますが、開発を進める中でAWSやAzureが提供するモデルをただ使うだけでは限界があるのではと感じるようになっていました。

AIの技術を一から学びたいと思っているときに、ハンズオンでディープラーニングについて学べる DeepLearning Tenjinがあることを知り、申し込みさせていただきました。

DeepLearning Tenjin 2024の概要

Pythonの簡単な入門から始め、ディープラーニングの代表的な手法を手を動かしながら学んでいくハンズオン形式の勉強会です。

講師は、趣味でAI競馬予想サイトなども開発してる岡部浩太郎さん!

全5回で以下の項目を学ぶ内容となっています。

  1. AI(ディープラーニング)とは
  2. 環境構築(Google Colaboratory)
  3. Python入門
  4. 手書き数字を当てよう(全結合)
  5. 手書き数字をもっと当てよう(畳込み)
  6. 白黒写真をカラーにしよう(オートエンコーダー)
  7. この世に存在しない人物䛾顔写真を生成しよう(変分オートエンコーダー)
  8. 出荷前製品䛾不良個所を指摘しよう(ヒートマップ作成)
  9. スーパーマリオをAIにやらせよう(強化学習)

講座の目的に「AIを使えるエンジニアではなく、AIを作れるエンジニアになれる」とあり、AIのAPIを叩くだけでは足りないと思っている自分にとって求めていた内容だと感じました。

今回の1回目では、「1. AI(ディープラーニング)とは」から「4. 手書き数字を当てよう(全結合)」まで進行しました。

初回にも関わらず、実際に自分の手を動かしてモデルを学習させて精度を評価するところまで進むのがすごい!めちゃめちゃ面白かったです!

勉強会の内容

1. AI(ディープラーニング)とは

最初にディープラーニングという技術について解説がありました。

ディープラーニングは人間の脳の仕組みをシミュレーションしたプログラムとのことでした。

脳細胞のような役割をする変数と脳神経的な役割をする重みが設定されたネットワークの組み合わせ全体がモデルとなることなど、図とともにディープラーニングの技術のポイントを説明していただきました。

ディープラーニングについての概要説明の記事を色々と読んでいましたが、これ以上にわかりやすい説明はなかったです。説明がうまい!

2. 環境構築(Google Colaboratory)

Google Colaboratory(コラボラトリー)という、ブラウザで PythonやAI等の環境を使える無料サービスの環境構築を行いました。
Googleのアカウントさえあれば誰でも無料で連続12時間のGPU環境が利用できます。

環境構築といってもちょっと設定を変更するだけなので簡単でした。

Googleドキュメントでドキュメント書くくらいの感覚でモデルのトレーニングができます。

こんなに手軽にAIを触れるサービスがあるとは知らなかったので参考になりました。

3. Python入門

Pythonの書き方などの解説。LangchainのPython版を触っていてPhthonは書いたことがあるのでこの辺りは問題ありませんでした。

Google Colaboratoryで基本的なPythonプログラムを動かしながら書き方を学ぶので、Python経験がなくても勉強会で使う分は書けるようになると思います。

4. 手書き数字を当てよう(全結合)

ここが第1回目の最大のポイントでした。

手書き数字のデータセットをつかって、手書き数字が読めるように自分でモデルを教育して性能を評価してみようという内容です。

手書き数字はこういうやつです。色々な癖がある数字。

普通のプログラムだと判定が難しいデータなので、さっそく機械学習という感じでテンションが上がりました!

学習用として6万枚、テスト用として1万枚のデータがあり、自分が育てたモデルがテスト用の1万枚のうち何枚の数字を正確に判定できるか?というチャレンジをしました。

私はすぐに8900枚の判定ができるモデルになったものの、もっと性能を上げようと色々な方法を試しても数字を上げることができませんでした。

最後の方は色々と変更しすぎて6000枚程度まで性能が落ちたりしました。自分のセンスのなさを感じました…

AIの教育は子供に教えるような感覚が大事とのことです。

参加者の中には9700枚程度の判定ができる所までモデルを育てた人もいて悔しかったので、もっと勉強して追いつこうと思いました!

まとめ

技術を学ぶのに一番効率がいいのは実際に手を動かしながら学ぶことだと思います。

DeepLearning Tenjin 2024は、自分でモデルを教育しながら学習を進めるスタイルなので、難しそうに見えるディープラーニングについて手触り感を持って学ぶことができる素晴らしい勉強会でした。

簡単にモデルが作れることがわかったのでAIについての自己学習を進めるきっかけにもなりました。
あと4回予定されているので都合がつく限りなるべく参加したいと思っています(最後はマリオを操作するAIをつくるらしい、面白そう!)

面白すぎたのでAIについて学びたい人にはとてもおすすめな勉強会だと思います!

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