EC-CUBEでBtoBを実現する際の開発コストとスケジュール感

EC-CUBEでBtoBを実現する際の開発コストとスケジュール感

BtoB取引のEC化が加速する中で、EC-CUBEを活用して自社に最適な取引システムを構築したいと考える企業が増えています。しかし、BtoC向けのテンプレートでは通用しない要件や、社内業務との連携などが求められるため、開発コストやスケジュールの見積もりが難しいのも事実です。 本記事では、BtoB ECサイトをEC-CUBEで構築する際のコストとスケジュール感を、システム開発会社の視点から整理します。無駄なトラブルや手戻りを避けるための前提知識としてお役立てください。

BtoB構築のコストは要件次第で大きく変わる

BtoC向けと比較して、BtoB ECサイトは「業務システムとしての要件」が強く反映されるため、コストに大きな幅があります。たとえば以下のような要素はコスト変動要因として特に影響が大きいポイントです。
  • 顧客ごとの価格表示
  • 複雑な承認フロー
  • 掛け払い・請求処理
  • CSV一括注文
  • 在庫・基幹システムとのAPI連携
EC-CUBE自体は無料で使えるオープンソースですが、こうした機能を追加・拡張するには設計・開発・テストのための費用が発生します。

開発フェーズごとのスケジュール感

BtoB向けのEC-CUBE構築プロジェクトでは、以下のような工程と所要期間が一般的です。
  1. 要件定義(2〜4週間)
  2. 基本設計・画面設計(2〜3週間)
  3. 開発・内部テスト(4〜8週間)
  4. テスト(受入含む)(2〜3週間)
  5. 本番移行・リリース準備(1週間)
小規模でも約2〜3ヶ月、大規模・多機能な場合は6ヶ月以上かかるケースもあります。 特に要件定義をおろそかにすると、開発途中での仕様変更が多発し、コスト増や納期遅延につながるため注意が必要です。

どこまでを内製し、どこからを外注するか

社内に開発リソースがある場合でも、BtoB特有の設計や業務フローに精通したパートナーの協力が不可欠になる場面は多くあります。 例えば、基幹システム連携の要件定義や、セキュリティ要件の対応、運用後の保守体制などは、外注先との役割分担が成否を左右します。 初期段階で「どこを外部に委ねるか」を見極めることも、無駄なコストを抑えるために重要な判断です。

EC-CUBEでのBtoB構築に適した進め方

BtoB構築の成功率を高めるには、以下のような進め方がおすすめです。
  • 初期段階でワイヤーフレームや業務フローを図式化する
  • MVP(最小機能)で一度リリースし、段階的に拡張していく
  • 外部システムとの連携仕様は事前に関係部門とすり合わせておく
  • 要件変更を想定してスケジュールに余裕を持たせる
特に段階的リリース(フェーズ分割)により、社内浸透や実運用に合わせた改善がしやすくなります。

まとめ

BtoB ECサイトをEC-CUBEで構築する場合、コストは50万円〜500万円以上と幅広く、期間も2〜6ヶ月とプロジェクトの規模や要件次第で大きく変動します。 システム的な複雑さが増すほど、パートナーとの連携、仕様整理、段階的な導入といった進め方が重要になります。 開発に着手する前に、社内要件と外部の知見をうまく掛け合わせ、現実的な計画を立てることが成功への第一歩となるでしょう。