CDを販売するまでの手順

こんにちは、デザイナーの山口です。


私は普段、クラブミュージックのCDを作って頒布したり、時々クラブイベントをオーガナイズ(主催)しています。
今日は普通のリスナーから、音楽のネットレーベルオーナーになる方法をお伝えしたいと思います。
私がいるシーンはオタク界隈(インターネット界隈?)なんですが、それ以外にも通じる所があると思うので、一部でも参考になれば嬉しいです。
儲けたい!有名になりたい!というより、楽しみたい、趣味を広げたいという位の人向けの内容かなと思います。私自身もそうなので…。

オタクの音楽事情


ちなみに陽キャの方々にはあまり知られていませんが、一部のオタクはクラブミュージックが大好きです。ヒップホップも好きだったりします。
ビートマニアなどの音ゲーにクラブ系のジャンルが多いので、音ゲーから入ってくる人が多い印象です。
そしてオタクなのでとにかく音楽に詳しい!ルーツや細かく枝分かれしたジャンルにも精通している人が多いです。
パソコンを使い自分たちで曲も作っちゃいます。
なのでまず最初に知り合いを作ります。
これが一番大事で難しいかもしれません…。
でも、音楽活動は楽しくなるポイントはここです!頑張りましょう

まずはTwitterアカウントを作りましょう!

そこで重要なことがあります。
人が見ても面白くないツイートを大量にするのはやめたほうがいいです…。
「お腹痛い」「仕事やめたい」「しんどい」
こんな1人よがりのネガティブツイートばかりしてる人はネットの中では基本相手にされません。

面白い人のツイートをたくさん見て参考にしましょう。
趣味を出すのも相互フォロワーが増えるので良いと思います。
一番いいのは自らが作曲してネット(SoundCloudやBandcampなど)にアップしていくのが良いです。情報を発信する人や、クリエイターはフォローされやすいです。
その際はDAW(ダウ)と呼ばれる作曲ソフトを使います。
電子音楽で一番ユーザーが多いのはFL STUDIOかな〜という印象です。
https://hookup.co.jp/products/image-line-software/fl-studio

アカウントを作ったら、好きな作曲家をフォローしてみましょう。


その方々や、つながってる人の色々な音楽を聞いて、自分に合うジャンルを探してみてください。
そしてフォローしている人が出演するクラブイベントに足を運んでみましょう。
そこで、相互フォローになってくれた人や
なんだか友達が多そうな人に勇気を出して「初めて来たんですけど…」と話しかけてみてください。
オタク界隈は皆優しいので、初めて来た人を歓迎してくれると思います。

初めてクラブに行くのが不安な方はこのあたりの動画を見て行くと少し安心かも。
https://www.youtube.com/watch?v=p9WOqAKK5Zk

友達が増えてきたら・・・

いよいよ友達も増えて来たら、DTM(パソコンで作曲すること)をしている人を集めてコンピレーション・アルバムを作ってみましょう。
その際は、作ってくれた人に謝礼を支払うのが通常です。
あとはジャケットをイラストレーターさんや、デザイナーさんにお願いするならその分も支払いが必要になります。
金額は交渉次第だったり、提示してもらえたりと様々です。

本格的にCDにする場合、コピーかプレスという方法に別れます。
コピーは家でもやった事がある人は多いと思います。CD-Rに書き込みます。
プレスというのは、普段私達がお店で買うCDと同じです。CD-ROMに刻まれます。

コピーのメリット


①代金が安い
②少量でも対応してくれる
③納期が早い
④自分の家でもコピーできる

コピーのデメリット

  1. 盤面(CDの表面)がインクジェット印刷なので水に弱く色あせがおこる、見た目もプレスに劣る
  2. 寿命がある(20~30年ですが、保管状況や製品によっても変わる。温度・太陽光に弱い)
  3. プレイヤーとの相性がある

プレスのメリット

  1. 物理的な破損などがない限りデータが再生できなくなることがない。
  2. 盤面印刷が高品質。表面に白を敷くことなく印刷できる。
  3. 同じ価格だとやっぱりプレスの方が購入者も嬉しい…

プレスのデメリット

  1. 金額が高め
  2. コピーと比べると納期が長くなる
  3. 少量生産がしにくい

プレスとコピーはこの様な差があります。
私が知る中で最も安いプレス業者とコピー業者を貼っておきます。

おそらく最安のCDプレス業者


http://www.azoo.jp/
小ロットCDジュエル10ミリケース表紙2頁(ページ)
100枚→50,000円
200枚→55,000円
300枚→59,000円
ジュエルケースというのは、CDのケースです。10ミリは一番よく見かける太さのケースです。
細めのケースにすると安くなります。

おそらく最安のCDコピー業者


https://www.tech-t.co.jp/
盤面印刷なしでコピーのみだと100枚→6600円です。
細めのスリムパッケージにジャケットを1枚つけて盤面印刷しても100枚→23,540円です。
一枚235円で作れるのは安すぎます。
こちらは音楽だけの同人即売会(コミケのようなもの)「M3」に直接搬入もしてくれるので、かなり助かります。

 

デジタルという手もある

また、どうしてもCDにする予算がないという方や、フィジカル(CDやカセットなど実物があるメディア)にこだわらない方は
デジタルリリースする人も多い印象です。
ダウンロードのQRコードを紙に印刷して販売する人も多いです。
Bandcampなどでデジタルのみで販売することもできます。

Bandcampはデジタルの場合15%、CDやグッズの場合10%の手数料が引かれます、これに加えてPayPalという支払いシステムの手数料も引かれます。
ですが、全く知り合いではない海外の方がいきなり購入してくれたりする上に、現物が減らないデジタルリリースはメリットばかりです。
私のレーベルはデジタルとCDを同じ金額にしていますが、デジタルで購入してもらえると送る手間もないので内心喜んでしまいます。

海外にCDを送る場合

海外にCDを送る時は郵便局の国際郵便を使うと一番安いです。
マイページにログインして、情報を入力後、郵便局で二次元コードをピッとして印刷する流れです。
PC版よりスマホ版の方がわかりやすいので、私はスマホ版を利用しています。
https://www.int-mypage.post.japanpost.jp/smart/MSC1000
ログインしたら自分の住所、相手の住所を入力します。
海外の住所は順番が違ってややこしいですが、Bandcampから来る情報のままコピーすれば大丈夫です。

小型包装物、航空便で送ります。
この方法が少量のCDを送るには一番安いと思われます。

最後に…販売方法


①先程も話に出た、音楽のコミケ「M3」にサークルとして出展する
今はコロナ禍で外国人訪問客がいませんが、通常時だと見知らぬ外国人がまとめ買いしてくれるなど
知り合いがいなくても売れたりするので面白いかもしれません。
https://www.m3net.jp/

②ネットで販売する・サブスクで配信する
Bandcampなどのサイトで販売する他、AppleMusicなどのサブスクに登録することもあります。
サブスクに自分の楽曲を出したい時はインディーズ・同人の場合、仲介業者を使うことになると思います。
AppleMusic、Spotify、LINEミュージック、You Tubeなどに配信することができます。
https://www.tunecore.co.jp/

③DMなどで直接やりとりする
未成年の方など、クレカを使えない方はBandcampを使えません。
そういう方々にはDMでやりとりをしています。

④イベントに置いてもらう
コンピの出演者が出るなど関係があるイベントでは置いてもらえることもあります。

大体こんな感じかなと思います。
また何かあれば書きます。

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