システム開発を依頼するには?準備するもの・依頼先の種類と選び方・流れと費用を開発会社が解説

システム開発を依頼するには?準備するもの・依頼先の種類と選び方・流れと費用を開発会社が解説

システム開発を依頼するには、「何を解決したいか」を社内で整理し、依頼先の種類を決め、候補に相談して見積もりを取り、契約する、という順で進めます。専門知識は必要ありません。必要なのは、自社の業務と困りごとを説明できることです。

この記事は、初めてシステム開発を外部に依頼する担当者の方に向けて、依頼前に準備するもの、依頼先の種類と選び方、相談から納品までの流れ、費用の目安、よくある失敗の防ぎ方を順に説明します。書き手は設立から13年目、累計1,000件以上のプロジェクトを手がけてきた受託開発会社です。

システム開発の依頼先は4種類|自社に合うのはどれか

「システム開発 依頼」で検索すると、開発会社、クラウドソーシング、パッケージの販売会社が同じ画面に並びます。まず、依頼先にどんな種類があり、何が違うのかを押さえてください。

依頼先向いている案件注意したい点
大手SIer数千万円規模の基幹システム、複数部門にまたがる大規模案件費用レンジが高く、分業のため窓口と開発者が分かれやすい
中小の受託開発会社業務システム、Webシステム、ECなど200万円〜の案件全般得意分野に差がある。実績と体制を確認する
フリーランス・クラウドソーシング仕様が固まっている小さな改修、短期の作業要件整理や保守まで任せにくく、担当者が替わると引き継ぎが難しい
パッケージ・SaaSの提供会社業務が標準的で、製品の機能で足りる場合自社の業務に合わせた変更には制約がある

初めての依頼で多いのは、「業務に合わせて作りたいが、何をどう頼めばよいか分からない」という状態です。この場合は、要件の整理から一緒に進めてくれる受託開発会社が向いています。仕様書をこちらで用意しなくても相談できるからです。

依頼する前に準備しておく5つのこと

開発会社に相談する前に、次の5つを社内で整理しておくと、最初の打ち合わせから具体的な話ができます。すべてが固まっていなくても構いません。

1. 解決したい困りごと

「在庫をExcelで管理していて、担当者ごとに数字が違う」「電話とメールで受けている予約をまとめたい」のように、いまの業務で起きている問題を書きます。機能ではなく困りごとから始めるのがコツです。機能は開発会社と一緒に決められます。

2. いまの業務の流れ

誰が、どの順番で、何を使って作業しているかを書き出します。手書きの図で十分です。開発会社はここからシステム化すべき範囲を読み取ります。

3. 必ず必要な機能と、あれば嬉しい機能

両方を分けておくと、予算に合わせて優先順位をつけられます。「全部必要」のままだと見積もりが膨らみ、着手が遅れます。

4. 予算の上限と、使い始めたい時期

金額を伝えると不利になると考える方もいますが、逆です。予算が分かれば、開発会社はその範囲で実現できる構成を提案できます。時期も同じで、繁忙期や制度変更など「この日までに必要」という事情があれば先に伝えてください。

5. 社内の担当者と決裁者

開発中は、画面の確認や業務の質問が何度も発生します。現場を知っている担当者と、最終判断をする決裁者を決めておくと、開発が止まりません。

依頼先の探し方と、相談時に確認すること

候補の探し方は、検索で開発会社のサイトを見る、取引先や知人からの紹介、見積もりサイトの利用、の3つが中心です。どの方法でも、最終的には2〜3社に相談して比べることをおすすめします。相談の際に確認したいのは次の点です。

  • 似た案件の実績があるか。 業種が違っても、同じ種類の仕組み(予約、顧客管理、受発注など)を作った経験があれば話が早く進みます
  • 見積もりの内訳を開示するか。 総額だけの見積もりは比べられません。どの工程に、どの職種が、何ヶ月入るのかが書かれているかを見ます
  • 要件定義から一緒に進めてくれるか。 仕様書を渡さないと受けない会社は、初めての依頼には向きません
  • 開発後の保守を誰が担うか。 作った会社がそのまま保守する体制か、別会社に引き継ぐのかを確認します
  • 情報セキュリティの体制。 顧客情報を扱うシステムなら、ISMS(ISO/IEC 27001)などの認証の有無と、NDAを結べるかを確認します
  • 契約形態。 成果物の完成に対して支払う請負契約と、稼働に対して支払う準委任契約(ラボ型)のどちらで受けるのか、両方選べるのかを聞きます

比較の観点をさらに詳しく知りたい方は、システム開発会社の選び方で7つの観点と相見積もりの取り方を説明しています。

依頼から納品までの流れ

当社の場合、依頼は次の5つのステップで進みます。多くの受託開発会社も、呼び方は違っても同じ流れです。

ステップ内容発注側がすること
1. ヒアリング困りごとと業務の流れを聞き取る。技術者が同席する準備した5つの項目を共有する
2. 設計・技術選定実現方法と構成を決め、根拠を示して概算見積もりを出す優先順位と予算をすり合わせる
3. 開発・レビュー週次で進捗を共有しながら作る画面や動きを確認し、早めに意見を返す
4. テスト・納品開発会社の検証のあと、発注側が受け入れテストを行う実際の業務の流れで操作して確かめる
5. 運用・保守公開後の改修と保守。当社は開発したチームがそのまま担当する使ってみて出た要望を伝える

費用が確定するのはステップ2です。それより前に提示する金額は概算で、当社ではこの概算のお見積もりを無料でお出ししています。各工程で発注側が何をすべきかは、システム開発の流れを7ステップで解説にまとめています。

システム開発を依頼する費用の目安

システム開発の費用は、人月単価と工数の掛け算で決まります。当社のシステム開発の人月単価は95万〜120万円で、担当する職種によって変わります。規模別に当社が実際に提示している費用レンジは次のとおりです。

規模費用の目安期間想定するシステム
小規模200〜500万円1〜3ヶ月管理画面、予約システム、LPとフォーム
中規模500〜1,500万円3〜6ヶ月業務システム、ECサイト、マッチングサイト
大規模1,500〜5,000万円以上6ヶ月〜1年以上基幹システム連携、複数システムの統合
ラボ型95〜120万円/人・月継続長期の継続開発、社内チームの補完

支払いは原則として分割で、着手時の手付金、中間金、納品後の最終金に分けるのが一般的です。費用の内訳や、金額を左右する要件についてはシステム開発の費用相場で詳しく説明しています。外注の進め方と費用の決まり方はシステム開発の外注も参考にしてください。

請負契約とラボ型契約、どちらで依頼するか

契約形態は2つあります。要件が固まっていて完成形が明確なら、工数・納期・費用を確定してから開発する請負契約が向いています。要件が動く可能性が高い、または公開後も改善を続けたい場合は、一定期間エンジニアの稼働を確保するラボ型(準委任契約)が向いています。

どちらか迷う段階で相談して構いません。当社は両方に対応しており、初回のヒアリングで案件の性質に合う形をご提案しています。契約形態の違いは受託開発とは?委託・請負との違いで整理しています。

依頼でよくある失敗と防ぎ方

よくある失敗防ぎ方
要件が曖昧なまま着手し、後半で作り直しになる困りごとと業務の流れを先に共有し、要件定義の工程を省かない
開発会社に丸投げして、完成後に業務と合わないことに気づく週次の進捗確認に参加し、画面が出てきた段階で現場の担当者が触る
総額だけで会社を比べ、体制や保守が抜け落ちる見積もりの内訳と、公開後の保守の担い手まで含めて比べる
ソースコードや仕様書が手元に残らず、別の会社へ引き継げない納品物の範囲とソースコードの権利を契約時に確認する

クライマーに依頼する場合

クライマー株式会社は、PHP/Laravelを主軸としたスクラッチ開発で、業務システム、Webシステム、ECサイト、既存システムの刷新を手がけてきました。設立は2013年で、累計1,000件以上のプロジェクトに携わっています。ISMS(ISO/IEC 27001)認証を取得し、AWSセレクトティアサービスパートナーとしてサーバー構築と運用も一貫して行います。

特徴は、レンタルECパッケージ「EC Rent」をはじめ自社プロダクトを開発・運営していることです。受託専業ではなく、自分たちで事業として使うシステムを作ってきたため、業務のゴールから逆算した提案ができます。実績としては、業務用家具メーカーの株式会社アダル様のECサイトで売上が2年で約10倍になった事例や、神戸大学様の機器予約システム、九州産業大学様の受験者CRMなどがあります。詳しくは開発実績をご覧ください。

全国からのご依頼に対応しており、打ち合わせはオンラインで行います。対面での打ち合わせは福岡に限ります。ご契約までのお見積もり・ご提案は無料で、初回のヒアリングから技術がわかるメンバーが対応します。

よくある質問

小さな規模でも依頼できますか

できます。当社の小規模案件は200〜500万円、期間1〜3ヶ月が目安で、管理画面や予約システムなどが該当します。予算に応じて機能を絞る提案も行っています。

仕様が固まっていなくても相談できますか

できます。困りごとと業務の流れを教えていただければ、必要な機能と実現方法はヒアリングのなかで一緒に整理します。概算のお見積もりまでは無料です。

他社が作ったシステムの改修や保守も依頼できますか

できます。仕様書、またはサーバーのログイン情報をご提供いただければ、中身を解析して改修や保守を引き継ぎます。仕様書がない場合は解析に時間がかかることがあります。

まとめ

システム開発の依頼は、困りごとと業務の流れを整理し、依頼先の種類を決め、2〜3社に相談して内訳のある見積もりを比べる、という順で進めれば難しくありません。費用は人月単価と工数で決まり、当社の場合は小規模で200〜500万円、中規模で500〜1,500万円が目安です。

クライマーでは、要件の整理から設計・開発・公開後の保守までを一貫して行っています。サービスの内容と費用レンジはWebシステム開発にまとめています。「何から相談すればよいか分からない」段階でも構いませんので、お問い合わせよりご連絡ください。